親である私の後悔|もっと早く知っていればお金から自由になれたはず
投資=ギャンブルという思い込み
恥ずかしながら、私は30歳過ぎまで、「投資=ギャンブル=手を出してはいけないもの」と思っていた。
「株」という固有名詞は知っていても、株がどんなものなのか全然知らなかった。
ただ、「株が大暴落して借金まみれ=人生どん底」みたいなイメージだけを持っていた。
でも、リベ大をきっかけに、
- 株式の仕組み
- 複利の力
- リスクが高いのは、危険度が高いのではなく、価格変動の幅が広いだけ
- 貯蓄はリスク0ではない=インフレリスクがある
を学んだ。
特に衝撃的だったのは、複利の力。
それを知ったのは30代半ば。
20歳前後からコツコツ投資をしていたら、今頃、けっこうな額に育っていたんだろうなと思った。
とはいえ、20歳~毎月2万を15年間リターン5%だと530万くらい。
15年くらいだとさほどびっくりする金額じゃないけど、
- 20歳から始めると、30年後の50歳で1600万円超える→45年後の65歳の時には4000万円超え!
- 35歳から始めると、15年後の50歳ではまだ560万円くらい→20年後の65歳で1600万円超え
65歳時点での金額がぜんぜん違う!2.5倍!
一方、積立金額は、1.5倍
- 20歳から65歳までの45年間、毎月2万円積立=1080万円
- 35歳から65歳までの30年間、毎月2万円積立=720万円
35歳から積立投資を始めて、65歳までに4000万円超えようとすると、毎月4.8万円以上積み立てないといけない計算になる。。
投資は若いうちから始めた方が、無理なくお金を増やせるんだなと感じた。
※このシミュレーションは、楽天証券の「積立かんたんシミュレーション」でリターン5%で計算。実際の投資ではこの通りにならない場合もあります。投資をする場合は自己責任でご判断ください。
就活の罠?!給与や待遇で仕事を選んではいけないという思い込み
「会社の規模や給与・待遇だけで選ぶと、すぐ辞める人が多い。好きなことややりがいで選ぶべき」
というメッセージが、私が就活してた頃の就活サイトには多かったように思う。
単に、私がこういう情報を無意識に選んでしまっていたのかもしれない。
それは、
- 親が公務員と看護師で保守的な考え方だった
- 田舎で生まれ育ち、直接知っている職業が限られていた
ということも関わっていたと思う。
どのくらい世間知らずだったかというと
- 「営業」と聞けば、訪問販売、人に嫌がられるというイメージしか浮かばなかった
- メーカー、商社と聞いても、どんな仕事をしている業界かピンとこなかったくらい
結果、単純にその時に自分が好きだったもの=旅行→旅行会社に新卒で入社した。
そして知った旅行会社の薄利多売の性質。
利益率が低いから、激務なのに給料が低く、待遇もあまりよくない。
のちに、リクルートキャリアに転職し、中途採用支援をする中で、社会の現実を知った。
新卒の段階だと給料にさほど大きな差がなかったけど、ボーナスとか上がり幅とか、ぜんぜん違うんだよね。。
そして、投下した時間や努力が、勉強はテストの点数に反映されやすいのと比べて、給料の場合は直結しない。
こういう現実を知った上で、それでも「人と接する仕事が好き」という気持ちを持って、サービス業界に入るのは、いいと思う。
ただ知らずに飛び込んで、
「旅行をするのは好きだけど、提供する側はそこまで好きじゃなかった。しかも、激務薄給でしんどい!」
となっちゃったから、
「就活するまでにもっと社会の仕組みを知っていれば…。」
という後悔が残った。
なので、もちろん娘たちがどんな仕事をするかは、個人の自由だけど、
- 給料は、業界と職種でおおかた決まるという現実
- そうなる理由=利益率やビジネスモデルについて
- 会社員・公務員以外の選択肢もあるということ
ということは、子どもたちに徐々に教えていきたいなぁと思っている。
少子高齢で経済も社会保障も縮小していく時代
親がお金自体をたくさん残すのは難しい
残念だけど、娘たちが社会に出る頃まで=これから20年前後の間に、バブル崩壊前のイケイケドンドンな世の中になるとは思えない。。
むしろ、高齢者の人口比率はどんどん上がっていくから、税金は上がるのに、老後に受けられる社会保障(年金とか医療費助成とか)は縮小していく傾向が続くよね、きっと。
となると、親である私が、大金を子供に残すのは難しいと思う。
- 大学に行く場合、なるべく奨学金なしで行けるように教育費を用意しておく
- 自分たちの老後資金を用意しておく
のが精一杯かなぁ。
子供の進路、私や夫の働き方によっては、それすら難しくなるかも(汗)
でもさ、お金を無制限に与えると、ろくな子にならないパターンも多いじゃない?
そして、「お金は奪われても、知恵は奪われない」とも聞くしね。
大金ではなく、お金の増やし方と付き合い方を教えたい
というわけで、我が家の場合は、「魚を与えるのではなく、魚の釣り方を教えよ」方式で行こうと思う。
「魚=お金」を与え続けるのは無理!だからこそ、
お金のことは、学校では教えてくれない
日本の金融教育は遅れている!義務教育化を待っていると大人になってしまう!
私が、我が子にお金の早期教育をしたい!しなければ!と思ったのは、お金のことは学校では教えてくれないから。
金融広報中央委員会(愛称:マネー情報 知るぽると)は、
2005年「金融教育元年」と位置付け、学校における金融教育の推進に重点を置いた活動を展開
出典:知るぽると
としてるけど、学校でのお金の教育が一般化した印象はない。
「知るぽると」のサイトを見ても、 金融教育や金銭教育の研究校は、全国で102校だって。少なっ!
欧米レベルの金融教育が、日本の義務教育に取り入れられるのを待っていたら、たぶんのうちの子たちは大人になっちゃうだろうな…
だったら、親である私がやるしかない!と思い至った。
キャッシュレス・オートチャージ・ATM…お金を実感しにくい環境
あとさ、最近ってお金をリアルなものとして実感しにくい環境だよね、って思う。
キャッシュレス、オートチャージ、オンラインショップ…デジタル化がどんどん進んですごく便利!
その反面、お金のことを知らない子どもからすると
- スマホを出してピッとするだけで物が買える
- 欲しいものが勝手に家に届く
- オートチャージのICカードを、ピッとするだけでいつでも電車に乗れる
- コンビニに行けばATMからお金を出せる
という風に見えているんじゃないかと不安。。
お金とうまく付き合い、自由に生きてほしい
借金・ドケチ・嫉妬…お金のことをよく知らないと、お金に振り回される
我が子には、このどれにもなって欲しくないな。。
でも、お金に関する知識ゼロのまま大人になると、程度の差こそあれ、こんな状態になる可能性は高い。
子どもの欲しがるものを何でも買い与えたり、クレジットカードを渡して好きに使っていいなんて言ったら、おそらくお金を計画的に使うことができなくなる。
それどころか、自分の収入以上の支出をしてしまうようになる可能性大。
親が「金持ちはいいよな」とか「あいつらはずるい」というような発言を繰り返していたら、子どもはなんの努力もしていないのにお金持ちを妬むようになるかもしれない。
親が「うちにはお金がない」とか「親に養われているうちは、親の言うことを聞け」などと言っていると、節約や貯金ばかりをして、お金を使うのを怖がるようになってしまうかも。
お金のために生きるのではなく、お金をうまく使って楽しく生きてほしい
私(1980年代前半生まれ)は就職する時、公務員だった祖父(昭和ひと桁生まれ)に
「お給料は我慢料だからな」
と言われた。
父親は一家の大黒柱・転職なんてあり得ないという時代に生きていた祖父にとって、それは真理だったのだと思う。
でも、今は、共働きも転職も当たり前、起業や副業のハードルも下がっている。
我が子たちが大人になるまでには、FIRE(Financial Independence, Retire Early=早期リタイア)を目指すことが当たり前の世の中になるかもしれない。
生きていくために、嫌な仕事でも続けるしかない=お金のために生きる
のではなく、
理想論かもしれないけど、お金の早期教育で、こういう状態になって欲しいと思ってる。
- 消費・浪費・投資の違いを理解すれば、お金を使うことへの罪悪感はなくなる
- 10代からコツコツと積立投資をすれば、安心して老後を迎えられる
- 世の中の仕組みを知った上で、自分に合った仕事を選択すれば、仕事に楽しみを見出せる
- お金を稼ぐことの大変さを知れば、物や学ぶ機会(習い事や進学)を大切にする
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